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NOKOLat/REM

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REM (Receiver Extension Module)

本システムはs.busを読み取り最大10chのPWMを出力するものである. 一般的なFutaba製受信機では,6ch程度のものが多くまたチャンネル数を増やすと重量が増加する問題があった. Futaba製受信機で最軽量なものはR3206SBMで公称1g以下であり,s.busと6chのPWM出力が可能である.実用時にはサーボやESCへの電源の分配を外部で行う必要があり4g程度である.その他の受信機は6chで8g,8chで10g程度となっている. 本システムは10chで5gに収まる軽量なものである.

また,飛行ロボコン マルチコプター部門の自動投下に対応するためにADCポートを1つ設けている.

使い方

基板の解説

受信機やESC,サーボなどの接続図を示す.

受信機は図上方のピンヘッダーのうち左側3ピンを使用する. ピン配置は左からGND,5V,S.Busである.

図右側にはESC,サーボ向けのPWM出力をするピンが10ch分ある. 図下側から順に1ch - 10chである. 従来の受信機と同様にESCを接続すると基板に電源が供給される.

図左側のPC及びシリアル変換モジュールはマイコンのプログラムの書き込みに使用する. ピンヘッダーのピン配置は上からシリアル通信のRXとTX,GND,3.3V,BOOTである. 3.3Vに電源を接続する際は基板に5Vを入力してはならない. シリアル通信のRX,TXはいずれもマイコンのRX,TXピンに接続されている. RXピンに信号を入力し,TXピンから信号が出力される.

インジケーターとしてLEDが4つある. LEDはPWM用のピンヘッダーに近い方から順に,5Vと3.3Vの電源確認および2つのマイコンの状態確認用である.

PCとの接続

プログラムの書き込みにはSTM32CubeProgrammerを使用する. STのwebページよりダウンロードし,インストールする.

使用するものはPCとシリアル変換モジュール,5V電源供給のためのLiPoおよびESCである. まず,シリアル変換モジュールと基板でシリアル通信の信号線 (RX,TX)とGNDの3線を接続する. その後,タクトスイッチを押しながら5Vを接続する. 最後にPCとシリアル変換モジュールを接続する.

STM32CubeProgrammerを用いてマイコンに接続する. まず,マイコンとの接続方法をUARTに設定する. その後,UARTの設定を行う. ポートは環境によって異なるので,各自の環境においてシリアル変換モジュールのポートを選択する. ボーレートは経験的に56000以下で選択するとよい. その他の項目は特に設定する必要はない. 以上ができたらconnectする. エラーが出た際はエラーメッセージを確認して対処する. よくあるトラブルは基板の電源投入時にスイッチを上手く押せていないことなので,電源を入れ直すと解決することがある.

初回セットアップ

ここでは,マイコンのプログラムに依存しない部分の設定をおこなう. このステップを正しく実行しないと,プログラムの書き直しが不可能になるので確実に行う.

画面左のメニューからOB(Option bytes)を選択する. User ConfigurationにあるnBOOT_SELおよびnBOOT1nBOOT0のチェックが画像と同じになるように設定する.

同様にNRST_MODE を2に設定する.

以上でセットアップは完了である.

プログラムの更新

画面左のメニューよりErasing & Programmingを選択する. File Pathで実行ファイル (10chReceiver.elf) を選択する. Verify programmingRun after programmingにチェックを入れる. Start Programmingをクリックして,書き込みを開始する. 処理が終了し,LogにDownload verified successfullyと表示されていれば正常終了である.

実行ファイルはGithubのリリースよりダウンロードするか,ソースファイルをビルドして用意する.

LEDの点滅パターン

プログラム起動時にLED1とLED2が点灯し起動処理が完了すると消灯するが,点灯時間がごく短時間であるため確認できないと思われる. s.busのフレームを受信している間はLED2が高速で点滅する. 受信データがフェイルセーフもしくはフレームロストを示していたり,正常にデータを処理できない状態が続くとLED1がゆっくり点滅する. また,s.busの受信ができない状態となったときもLED1がゆっくり点滅する. したがって,LEDの点灯パターンを用いておおよそ下記のように判断できる.

LED(Green) LED(Red) Stat
早い点滅 消灯 正常
遅い点滅 点灯 基板-受信機の接続に問題がある
早い点滅 点灯 受信機-プロポの通信に問題がある

ファームウェアのカスタマイズ

PWMデューティー比レンジの設定

Futaba製RCサーボ向けのPWM出力とLED向けにデューティー比0%から100%の2種類を用意している. 設定は user.h にあるconvertToPulseWidth()で行う. 使用方法は実装を見てほしい. RCサーボ向けのPWMとする場合はCONVERT_TO_RC_PWM_WIDTH(sbusValue)を使用する. LED向けにデューティー比を0%から100%とする場合はCONVERT_TO_LED_PWM_WIDTH(sbusValue)を使用する.

カスタムミキシング

user.h にあるmixer()で行う. ユーザーはmixer()を編集することにより,ミキシングや条件に応じた動作の変更をすることができる.

アナログ入力を使用する場合はadcValueを参照する. ADCは0から3.3Vの入力を0から255のディジタル値に変換するように設定されているのでadcValueの値域は0から255となる. フォトトランジスタとアナログ入力を使用することで,マルチコプター部門の自動投下に対応可能である.

基板

PCBデザインは ./PCB/ にある.